VDIプラグインのインストールをトラブルシューティングする方法

今回は、Citrix Receiver、VMware Horizon Client、またはAzure Virtual Desktop(AVD)でよくある問題のトラブルシューティングと解決に役立つ情報を紹介します。この記事は、一部のユーザーでインストールがうまくいかない理由を確定するという点においても役立ちます。

目次

Citrix Receiver、VMware Horizon Client、またはAzure Virtual Desktop(AVD)でよくある問題をトラブルシューティングする方法

アプリケーションがまだ実行中であるというエラー

問題: Zoom Plugin for Citrix ReceiverまたはVMware Horizon Clientから「Citrix ReceiverまたはVMware Horizon Clientが実行中です。このアプリケーションを終了してから、Zoom Plugin for Citrix ReceiverまたはVMware Horizon Clientのインストールを続行してください」というエラーメッセージが表示されます。この問題で考えられる原因は、インストール中もCitrix ReceiverまたはVMware Horizon Clientが実行中であることです。

推奨事項:

別のバージョンへのインストールで発生するエラー

問題: 別のバージョンへインストールできません。標準(完全自動モード以外の)インストールで、Zoom Plugin for Citrix ReceiverまたはZoom Plugin for VMware Horizon Clientから「より新しいバージョンのCitrix ReceiverまたはVMware Horizon Clientがすでにインストールされているため、インストールできません」というエラーメッセージが表示されます。

推奨事項:

ファイルのコピー中に発生するエラー

問題: WindowsシンクライアントでVDIプラグインがインストールできません。VDIプラグインのインストール中にインストールがロールバックされ、Zoom Plugin for Citrix ReceiverまたはVMware Horizon Clientから「ファイルのコピー中にエラーが発生し、インストールを完了できませんでした」というエラーメッセージが表示されます。

推奨事項: このような問題で考えられる原因をトラブルシューティングするには、以下のシンクライアントプラットフォーム(CitrixまたはVMware)別のトラブルシューティング手順に従って操作します。
: これらのトラブルシューティング手順は、インストーラがZoomのプロダクトをインストールする際に使用するロジックに沿ったものです。

Citrix WorkspaceまたはReceiverのトラブルシューティング

Citrix WorkspaceまたはReceiverのインストールを確認する

インストールするには、システム上にCitrix WorkspaceまたはReceiverの既存のインストールフォルダが必要になります。これは、バイナリファイルをこのフォルダに直接コピーする必要があるためです。
: 対象システムに、WorkspaceまたはReceiverがインストールされていること、それがUWPまたはMicrosoftストアバージョンに該当しないことを確認してください。バージョン間の違いの詳細情報については「Citrix Receiver for Windowsのエディション(ストアインストールか、手動インストールか)を検出する方法は?」をご覧ください。

インストーラがファイルのコピーを完了したかどうかを確認する

デフォルトでは、Zoom Citrixプラグインのバイナリが以下のインストールディレクトリにコピーされます。

プラグインのインストールが完了しているかどうかを確認するためには、以下のとおりに操作します。

  1. 先ほど説明したインストールフォルダにあるバイナリファイル(末尾が .dll、.exe のファイル)をすべてチェックし、[変更日時] 列の日付に数時間以上のばらつきがあるかどうか(数日など)を確認します。
  2. 日付のばらつきが数日を超えている場合、破損したインストール、またはユーザーが手動で変更したファイルが存在します(修正するにはアンインストールと再インストールが必要です)。

ZoomCitrixHDXMediaPlugin\Pluginにあるファイルは、プラグインファイル(zoommedia.dll、cmmlib.dll、libcrypto-1_1.dll、util.dll)で、必然的に [変更日時] が親フォルダのファイルと同様になります。これらのファイルをCitrix Receiverのインストールパスにコピーする必要があります。なお、このパスはHKCU\SOFTWARE\Citrix\Install\ICA ClientまたはHKLMにあるレジストリキーの値「InstallFolder」を確認すると見つかります。

または、Citrix Receiverが実行中の場合は、タスクマネージャーを使用し、以下の操作でインストールパスを取得することもできます。

  1. Ctrl + Alt + Deleteキーを押してタスクマネージャーを開きます。
  2. [詳細] タブをクリックします。
  3. wfica32.exeを探します。
  4. wfica32.exeを右クリックし、ドロップダウンメニューから [ファイルの場所を開く] を選択します。

プラグイン登録を確認する

プラグイン登録を確認するためには、レジストリエディタ(regedit.exe)を起動します。次のレジストリキーのパスと値が、以下のデータどおり表示されることを確認します。

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Citrix\ICA Client\Engine\Configuration\Advanced\Modules\ICA 3.0]
"VirtualDriverEx"="ZoomCitrixMediaPlugin"

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Citrix\ICA Client\Engine\Configuration\Advanced\Modules\ZoomCitrixMediaPlugin]
"DriverName"="ZoomMedia.dll"
"DriverNameWin32"="ZoomMedia.dll"
"ZoomPath"="C:\Program Files (x86)\ZoomCitrixHDXMediaPlugin" 

Citrixプラグイン接続の失敗

Citrix ICAポリシーには、アプリケーションによるバーチャルチャネルの割り当てを許可するかどうかをコントロールするオプションが含まれます。Citrix VDA 2109からは、デフォルトのバーチャルチャネル許可リストポリシーが「有効」から「無効」に変更されました。この変更の詳細については、記事「Citrixバーチャルチャネル許可リストポリシーの設定」をご覧ください。

VMWare Horizon Clientのトラブルシューティング

VMware Horizon Clientのインストールを確認する

Zoomのインストーラでは、バイナリファイルをそのフォルダに直接コピーしなければならないため、VMware Horizon Clientがインストールされている必要があります。インストーラは以下のレジストリキー値を使用してVMware Horizonのインストールフォルダを探します。

シンクライアントにこのキーが存在していること、InstallPathのデータが既存フォルダ(HKLM\Software\VMware, Inc.\VMware VDM\RemoteExperienceAgent)を指していることを確認します。

インストーラがファイルのコピーを完了したかどうかを確認する

デフォルトでは、Zoom VMwareプラグインのバイナリが以下のインストールディレクトリにコピーされます。

プラグインのインストールが完了しているかどうかを確認するためには、以下のとおりに操作します。

  1. 先ほど説明したインストールフォルダにあるバイナリファイル(末尾が .dll、.exe のファイル)をすべてチェックし、[変更日時] 列の日付に数時間以上のばらつきがあるかどうか(数日など)を確認します。
  2. 日付のばらつきが数日を超えている場合、破損したインストール、またはユーザーが手動で変更したファイルが存在します(修正するにはアンインストールと再インストールが必要です)。

ZoomVmwareMediaPlugin\Plugin(32ビット)、ZoomVmwareMediaPlugin\x64(64ビット)にあるファイルは、VMware Horizonのインストールフォルダにコピーされるプラグインインストールファイルです。なお、このフォルダはレジストリキーHKLM\Software\VMware, Inc.\VMware VDM\RemoteExperienceAgentを確認し、InstallPathにあるファイルパスを開くと見つかります。

プラグイン登録を確認する

プラグイン登録を確認するためには、レジストリエディタ(regedit.exe)を起動します。次のレジストリキーのパスと値が、以下のデータどおり表示されることを確認します(以下に示すデフォルトパスはほんの一例)。

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\VMware, Inc.\VMware VDPService\Plugins\ZoomMedia]
"dll" = "C:\Program Files (x86)\VMware\VMware Horizon View Client\x64\ZoomMediaForHorizon.dll"
"ZoomPath"="C:\Program Files (x86)\ZoomVmwareMediaPlugin"

VMwareプラグイン接続の失敗

ZoomはHorizon ClientにVMwareの接続プロトコルを使用するよう推奨しています。Linuxを実行しているシンクライアントは、VMware Horizonの接続プロトコルとしてPCoIPの指定を許可する場合があります。ただしオペレーティングシステムが提供するPCoIPのバージョンによっては、Zoom VDIプラグインへの接続に必要なバーチャルチャネルがサポートされていない可能性があります。VDIプラグインが接続しない場合は、接続プロトコルをVMware Blastのプロトコルに切り替えます。

AVDプラグインのトラブルシューティング

プラグイン登録を確認するためには、レジストリエディタ(regedit.exe)を起動します。次のレジストリキーのパスと値が、以下のデータどおり表示されることを確認します(以下に示すデフォルトパスはほんの一例)。

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Terminal Server Client\Default\AddIns\ZoomWVD]
"name" = "C:\Program Files (x86)\ZoomWVDMediaPlugin\x64\ZoomMediaWVD.dll"
"zoompath" = "C:\Program Files (x86)\ZoomWVDMediaPlugin\"

インストーラログを収集する方法

さらなるトラブルシューティングが必要な場合、プラグインまたはVDI Clientインストーラのログのご提供をお願いする場合があります。Zoom VDI Plugin 5.7.0以降のWindowsプラグインは、MSIインストーラのログ記録機能をサポートしています。

インストーラログを収集するには、以下のとおりに操作します。

  1. 管理者としてコマンドプロンプトを起動し、次のコマンドを実行します。
    msiexec /i %MSI_FILE_PATH% /L*V %LOG_FILE_OUTPUT%
  2. %LOG_FILE_OUTPUT%を該当するログファイル名(末尾が.txt)に書き換えます。
  3. %MSI_FILE_PATH%を該当するインストーラへのパスに書き換えます。例:
    msiexec /i ZoomWVDMediaPlugin.msi /L*V .\log.txt