クオリティ オブ サービス(QoS)DSCP マーキングの使用

クオリティ オブ サービス(QoS)DSCP マーキングは、ネットワーク データのトラフィック分類の決め手です。 比較的多くの帯域幅を必要とし、優先度が高く、パケット落ちが起こりやすいネットワーク トラフィックの見極めに役立ちます。

デフォルトの Zoom DSCP マーキング値は、オーディオでは 56、ビデオでは 40、画面共有では 40 です。 オーディオやビデオの値を更新し、ネットワーク管理者が担当ネットワークでの Zoom トラフィックの優先度を調整できるように設定することもできます。

所属組織で Zoom が MSI のインストールを通じてデプロイされている場合、DSCP マーキングの設定を終えてから MSI のデプロイをやり直す必要があります。 DSCP マーキングを変更した場合は、MSI のデプロイをやり直す必要があります。

前提条件

注: .msi ファイルのインストールを通じて Zoom がデプロイされている場合、DSCP(Differentiated Services Code Point)マーキングを有効にするには、管理者権限を使用して実行する必要があります。 ただしグループ ポリシーを使用して DSCP マーキングを管理している場合は、クライアントが管理者の特権を使用して実行する必要はありません。  

Zoom で DSCP を有効にする

DSCP マーキングをアカウント内のユーザー全員で有効にするには、次のように操作します。

  1. アカウント設定を編集する特権を持つ管理者として、Zoom ウェブポータルにサインインします。
  2. ナビゲーション パネルで、[アカウント管理]、[アカウント設定] の順にクリックします。
  3. [ミーティング] タブをクリックします。
  4. [ ミーティング内(詳細)] の下にある [DSCP マーキング] が有効であることを確認します。
  5. 設定が無効の場合、切り替えて有効にします。 認証ダイアログが表示されたら [オンにする] を選択して、変更を確認します。
  6. (オプション)この設定をアカウントの全ユーザーに対して必須にする場合は、ロックアイコン unlocked-button.png をクリックしてから、[ロック] をクリックして、設定を確定してください。
  7. オーディオビデオの値をそれぞれ更新し、入力する必要があります。
  8. [保存] をクリックします。

グループ ポリシーを使用した DSCP マーキングの設定

Microsoft 社が行った変更により、Windows クライアントで DSCP マーキングを使用するには、そのクライアントが管理者として実行されている必要があります。 ただし管理者権限を使用して実行されていないアプリでも、グループ ポリシーの QoS ポリシーがあれば、Windows クライアントを追跡できます。

グループ ポリシーを使用して DSCP マーキングを設定するには、次のように操作します。

  1. 次のいずれかの方法で、独立したデータポートの使用を有効にして Zoom MSI クライアントをデプロイします。
  2. [グループ ポリシー管理コンソール](GPMC)を開き、目的のグループ ポリシー オブジェクト(GPO)を編集します。
  3. [ポリシーの新規作成...] をクリックします。
  4. 作成したポリシーに名前を付けます。
  5. [DSCP の値を指定] チェック ボックスが選択されていることを確認し、Zoom トラフィック用に目的の DSCP 値を設定します。
  6. [次へ] をクリックします。
  7. [この実行可能ファイル名を持つアプリケーションのみ] の下で、実行可能ファイルの名前を「Zoom.exe」に設定します。
  8. [次へ] をクリックします。
  9. デフォルトの IP アドレス設定をそのまま使用し、[次へ] をクリックします。
  10. プロトコルを TCP と UDP に設定します。
  11. デフォルトのポート設定をそのまま使用し、[完了] をクリックします。
  12. 新しいグループ ポリシーをデプロイし、適用先デバイスを再起動します。
    Zoom Windows 版クライアントがミーティング中になったら、マーキングされたパケットが表示されており、そのパケットがクライアントから Zoom のミーティングのサーバーに送信されていることを確認します。