Zoom AI Companion 機能によるデータの取り扱い

Zoom AI Companion は、強力な機能をリアルタイムで提供する生成 AI 搭載のデジタル アシスタントとして、ユーザーによる生産性の向上や、効率的なコラボレーションをサポートします。AI Companion は Zoom プラットフォーム全体に組み込まれており、Zoom の有料サービスをご利用のお客様は Meetings、Phone、Team Chat、Whiteboard、Mail などのプロダクトで本機能を活用できます。

AI テクノロジーの急速な変化に伴い、Zoom をご利用のお客様はこれらの AI 機能を使用するにあたり、データの取り扱いについて詳しく把握する必要があることと存じます。そこで弊社では、お客様のデータ処理の透明性と責任に対する継続的なコミットメントの一環として、これらの Zoom AI Companion 機能とお客様が選択可能なオプションに関し、以下の情報を提供しています。

詳しくは、AI Companion 機能の利用を開始する方法をご覧ください。

Zoom AI Companion の制限事項

AI を搭載した機能は、生産性を高める重要なツールになる可能性がある一方で、AI による出力や生成されたコンテンツの制限事項を把握しておくことも重要です。つまり、AI による出力はさまざまな意味において「完全である」とは言い切れません。AI 搭載システムのパフォーマンスは、トレーニングされたデータに基づいており、新しい状況や予期せぬ状況が提示されると、エラーや不正確さにつながるおそれがあります。Zoom AI Companion は、発展途上にある AI テクノロジーを利用しており、AI Companion 機能により、間違った回答、不正確な回答、誤解を招く回答、不快な回答が提示されることがあります。AI 生成コンテンツを編集または適用する場合、そのコンテンツの正確性を確認し、Zoom の利用ガイドラインに従うことが重要です。

Zoom は、プライバシー、セキュリティ、包括性、信頼性、安全性をサービスの中心に据えた「責任ある AI」の構築に注力することで、AI の制限事項がもたらす否定的な影響の軽減に尽力しています。

詳しくは、AI Companion 機能の利用を開始する方法をご覧ください。

目次

Zoom AI Companion 機能の提供に使用されるコンテンツ

利用可能な AI Companion 機能と、サービス提供に使用されるコンテンツについては、以下のリストをご覧ください。

機能説明サービス提供に使用されるコンテンツ
AI Companion 2.0
Zoom Workplace の AI Companion パネル ユーザーが Zoom Workplace アプリ内の AI Companion パネルにアクセスできるようにして、アクセス権限を付与したアプリケーション内のデータに基づき AI Companion からサポートを受けられるようにします。

ユーザーによる入力、Zoom コンテンツ、サードパーティのデータソース、ウェブ コンテンツ、ユーザーがアップロードしたローカル ファイル***

Meetings
ミーティング内質問ミーティングを中断することなく、ミーティング中に見逃した内容を迅速に確認して明確にします。

オーディオ文字起こし* とユーザーの質問プロンプト

スマート レコーディングハイライト、スマート チャプター、要約、次のステップを活用してクラウド レコーディングを迅速にレビューし、ミーティングと会話の主な要素を分析できます。

クラウド レコーディングとオーディオ文字起こし

ミーティング要約ミーティングで話し合った内容の要約と次のステップを作成し、メールやチームチャットで共有できます。オーディオ文字起こし*
バーチャル背景の生成AI 生成のバーチャル背景を使用して、最適な背景を選択できます。ユーザー プロンプト**
Mail
メール作成メールのスレッドと伝えたい内容に基づいた提案コンテンツにより、メールの作成および返信が迅速に行えます。

メールのテキスト、送信者名と受信者名、ユーザーによる入力とプロンプト

Team Chat
チャット作成会話のコンテキストや伝えたい内容に基づいてメッセージの下書きを作成し、トーンや長さをカスタマイズできます。

チャット メッセージ テキスト、チャット参加者名、ユーザーによる入力とプロンプト

スレッド要約規模の大きなチームチャット スレッドの内容をすぐに要約できます。

選択したチャット スレッドのチャット メッセージ テキスト、チャット参加者名

クイック スケジュール作成会話のコンテキストに基づいてミーティングを簡単にスケジュールできます。

選択したチャット スレッドのチャット メッセージ テキスト、チャット参加者名

文章補完メッセージ入力時にリアルタイムに表示される提案文章を利用することで、メッセージをすばやく完成できます。ユーザーが入力したチャット メッセージ テキスト(下書き)
クイック返信AI が提案する返信メッセージを活用して、ワンクリックですばやく返信できます。選択したチャット スレッドのチャット メッセージ テキスト、チャット参加者名
Whiteboard
コンテンツ生成アイデアを創出し、既存のコンテンツを改善・拡張できるほか、キャンバスにオブジェクトを追加することもできます。

ホワイトボード コンテンツ、ユーザーの入力とプロンプト

Clips
タイトル、説明、タグの生成レコーディングされたコンテンツに基づいて、クリップのタイトル、説明、タグをすばやく作成します。

オーディオ文字起こし

Events
スマート コンテンツ作成イベントを設定する際に、訴求力のあるイベント コンテンツ(イベントの説明、セッションの説明、スピーカーの経歴、ロビー アナウンス、画像など)を作成します。

ユーザーの入力とプロンプト

画像生成イベントで使用する独自の画像を生成します。

ユーザーの入力とプロンプト

メール作成Zoom イベントに関する説明のコンテキストを使用するか、より具体的なプロンプトを入力することで、メール、件名、タイトル、CTA を生成します。

Zoom イベントの説明とユーザー プロンプト

チャット作成会話のコンテキストや伝えたい内容に基づいてロビーチャット メッセージの下書きを作成し、トーンや長さをカスタマイズできます。

ロビーのチャット メッセージ テキスト、チャット参加者名、ユーザーによる入力とプロンプト

Phone
通話要約通話での会話内容の要約を生成して、重要な情報を収集できます。必要に応じて要約を編集、共有することもできます。

発信者との通話に基づくオーディオ文字起こし([要約] クリック後)

ボイスメール タスクボイスメール文字起こしからタスクの要約リストにすばやくアクセスできます。

ボイスメール ファイルからのボイスメール文字起こし

ボイスメールの優先順位付けトピックやインテントを使用してボイスメールにすばやく優先順位を付けます。

ボイスメール ファイルからのボイスメール文字起こし

SMS スレッド要約コールキューまたは自動受付のメンバーとして SMS スレッドを要約し、返信メッセージをすばやく生成します。

選択した SMS 会話のテキスト

クイック返信AI が提案する返信メッセージを活用して、ワンクリックですばやく返信できます。選択したチャット スレッドのチャット メッセージ テキスト、チャット参加者名
Docs
コンテンツの生成と改訂ユーザーが AI を使用してコンテンツを生成、改訂できるようにします。既存の文字起こしを使用してテンプレートから新しい要約ドキュメントを作成することも含まれます。

ドキュメントのテキスト、ユーザー プロンプト、ミーティング要約、オーディオ文字起こしは、入力として使用できます(機能が有効な場合)。ユーザーは、アクセス権限のあるミーティング要約とオーディオ文字起こしにのみアクセスできます。

文章補完テキスト入力時にリアルタイムに表示される提案文章を利用することで、テキストをすばやく完成できます。

ドキュメントのテキスト

* Zoom によるお客様へのサービス、サポートを目的として、レコーディングされていないミーティングのオーディオ文字起こしは一時保存されます(ミーティング ホストによる文字起こしの保持を許可するオプションが有効な場合を除く)。Zoom はメール プロバイダーとして Twilio Sendgrid を使用し、ミーティング要約またはミーティング要約へのリンク(お客様の設定による)を送信します。Twilio Sendgrid は、不正防止とトラブルシューティングを目的として、ランダムにメール コンテンツのサンプルを抽出し、その情報を 7 日間保持するというプロセスを採用しています。

** このサービスで生成されたバーチャル背景は、ユーザーの個人用デバイスに保存されます。Zoom は AWS(Amazon Rekognition)を使用して、生成された画像のモデレーション サービスを提供します。モデレーションは、米国の AWS データセンター内で行われます。

*** AI Companion パネルを使用する場合、データソースへのアクセスは、アカウント設定とユーザーの基本的な権限によって決まります。AI Companion パネルのシステムは、ユーザーの基本的な権限に基づき、Zoom アカウント全体のデータや、そのほかの有効化されたデータソースを活用してプロンプトに回答します。Zoom は Perplexity.ai を使用して、AI Companion のウェブ コンテンツの検索結果を提供します。

: 特定の業界および地域のお客様は、AI Companion をご利用になれない場合があります。

Zoom がデータを使用して Zoom AI Companion 機能を提供する仕組み

Zoom はサービスの提供と保守、問題のトラブルシューティング、サポート提供を目的として、ユーザーによる AI Companion 機能の操作から得られたデータに対し、アクセスや処理を行い、そのデータを使用することがあります。Zoom は、お客様のオーディオ、ビデオ、チャット、画面共有、添付ファイル、そのほかのコミュニケーション関連のカスタマー コンテンツ(投票結果、ホワイトボード、リアクションなど)を使用して Zoom またはサードパーティの AI モデルをトレーニングすることはありません。このコミットメントには、上記の表に記載されているコンテンツ(サービス提供に使用されるオーディオ文字起こしなど)が該当します。
AI に対する Zoom 独自のフェデレーテッド アプローチは、OpenAI と Anthropic に加えて、Zoom 独自の大規模言語モデル(LLM)を動的に組み込むことで、高品質な結果を提供できるよう設計されています。Zoom では定期的にモデルを評価および更新しており、Zoom AI Companion 機能のサポートに使用されるモデルは適宜変更される可能性があります。また、AI Companion の機能でサードパーティの AI モデル プロバイダーを使用することがあります。お客様がその機能を使用する場合、弊社はそのサードパーティと関連するデータを共有します。

たとえば、Team Chat でチャット作成を使用して返信を下書きする場合、上記セクションのサービス提供に使用されるコンテンツ(選択したチャット スレッド、チャット参加者名、返信の下書き)が関連モデルに送信され、サービスが提供されます。同様に、要約の提供や質問への回答を行う Zoom Meetings 内の AI Companion 機能では、関連モデルに送信される一時的なミーティング文字起こしが生成され、サービスが提供されます。

Zoom AI Companion は Microsoft や Google のデータを使用して、ユーザーのプロンプトに対して追加のコンテキストを提供できるようになります。アカウント オーナーと管理者が設定を有効にし、ユーザーが接続を設定すると、Zoom によってコンテンツがインデックス化されて保存されます。これにより、AI Companion は関連コンテンツを検索してユーザー プロンプトに回答を提供できるようになります。Zoom が保存するのは、認証済みユーザーが過去 30 日間に閲覧または編集したコンテンツです。そのため、回答を提供する際には、最近のコンテンツのみが使用されます。

Zoom はサードパーティの AI モデルが、その向上やトレーニングにお客様のデータを使用することを許可しません。信頼性と安全性の保証または法的義務の遵守を目的として、これらのサードパーティが一時的にお客様のデータを保持することがあります。また、Zoom AI Companion によって処理されるデータは、米国を拠点とするデータセンター内で処理される場合があります。

弊社は、高評価(いいね)/ 低評価などのフィードバック、事前選択済みテキストや自由形式のテキスト、ユーザー プロンプトを使用して、AI Companion 機能を改善します(お客様より送信される場合)。このフィードバックは、機能の検証やサービス向上のために Zoom 従業員がレビューする場合があります。

セキュリティとプライバシーについて詳しくは、Zoom AI Companion のセキュリティとプライバシーに関するホワイトペーパーをご覧ください。